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連載

Lifestyle with Professionals.


vol.13

おうちで本格カレーが満喫できる!
大人気「and CURRY」阿部由希奈さんのワザありレシピ。

コアなカレー通から、おいしいものが好きな女性まで、幅広い層から人気を集める「and CURRY」を主宰する阿部由希奈さん。「流しのカレー屋」として、さまざまな場所で活動してきた彼女が今年の6月、週2回だけ開店するキッチンをオープンしました。今回はオープンしたてのキッチンを訪れ、とっておきの“簡単で本格的”なカレーレシピをご提案。器やグリーン、インテリアなど店内のすてきなこだわりとともにご覧ください。

  • Photo_Keiko Ichihara
  • Text_Noriko Oba

店舗をもたず「流しのカレー屋」として活動し続けている阿部さんが、レシピ開発の研究拠点にと、自身のキッチンを開店。「来てくれた人にゆっくりとした時間を過ごしてもらいたい」と話す阿部さん。内装にもこだわり、木のぬくもりやいろいろな種類のグリーンに癒される、こじんまりとした心地よい空間です。営業は木曜と日曜の週2日のみ。毎日でも通いたいというお客さんの声もあるそう。


キッチンのイメージに合う照明を探してやっと見つけたアンティークもの。

キッチンの棚にずらりと並ぶのは、さまざまなスパイスの瓶。インド産だけでなく、台湾やバンコクなど世界中の街からスパイスを仕入れています。国内でも大久保のムスリム街や目黒にあるスパイスショップがお気に入りだとか。新しいカレーを考案するため、日々さまざまなスパイスの組み合わせを研究している阿部さん。「先日、フェンネルというスパイスとアーモンドを使ったクッキーが売っているのを見て、“これはカレーにも応用できる!”と思ったんです」など、見るものや聞くもの、あらゆるものを発想のヒントにしていると言います。「意外な組み合わせだけどすごく合う!」と驚きや感動を覚えるのも阿部さんレシピの特徴ですが、毎日の発見が新しい味につながっているとのこと。


「涼しげで使いやすい大きさの器。副菜はもちろん、アイスクリームを入れてもかわいいですね」と阿部さん。

故郷が兵庫県淡路島の阿部さんは、カレー皿やサイドメニューを入れる器にも地元の窯元のものを使いたいと、作家の岡本純一さんが焼く〈Awabi ware(あわびウェア)〉のものを使用(写真手前の小皿と大皿の列)。「食卓が楽しくなる、華やかになる、そんな色合いを意識しています」。そして、もうひとつ大切にしているのは大阪の作家、和田山真央さんが作った食器(写真奥の列)です。「ある寿司屋さんに行ったときに、そこで出された酒器を見て“この作家さんにお店の器を作ってもらいたい!”と、―目惚れしました。カレー皿を作るのは初めてという作家さんに、どうしてもと交渉して、実現しました(笑)」。これだ!と思ったらすぐに行動し、伝えるという阿部さん。店内には、そんなこだわりがたくさん溢れていました。

そんな店内には、カレーに合うワインもずらりと揃っています。中でも阿部さんがワインにハマるきっかけとなった、シチリアのワイナリー”ドンナフガータ”がおすすめだとか。「イタリアのシチリアワインは、アフリカや中東の影響もあり、スパイシーな料理に合うものが多いんです。このワイナリーのワインを口にした瞬間、私のお店に置いて、カレーと一緒に味わってもらいたいと思いました! カレーとワイン、ぜひ試してみてください」。

また、キッチンの入り口では、かわいらしい猫のキャラクターグッズを発見! ステッカーやミニぬいぐるみのモデルは、なんと阿部さんの愛猫たち。「物件の契約をした日、新代田駅前のRRというカフェへ立ち寄った時、展示をしていたoyasmurさんというイラストレーターの作品がとっても素敵で、お店のロゴとうちの猫のももこ、晋作を描いていただきました」。自身も保護猫を引き取っている経験もあり、保護猫に関する活動をサポートしたいと、売り上げの半額は保護猫の活動をする団体に寄付しています。「うちの猫たち、かわいいでしょ?」と愛猫の話になると、声もワントーンあがる阿部さん(笑)。

最後のひと口までおいしい! リピート決定のカレーレシピ。

カレー粉で本格キーマカレー

カレー粉だけでこんなに本格的な味わいに!? と驚きますが、ポイントは、玉ねぎをよく炒めること。「炒めては少しずつ水を足して、を繰り返しながら20分くらいかけてじっくり炒めてください」。コクのあるおいしいカレーは、大人数のおもてなし料理にも喜ばれそう。

[材料](5人前)
にんにく 2かけ
生姜 (にんにくと同量)
玉ねぎ 1個(粗みじん)
トマト 1個(粗みじん)
油 大さじ2
青唐辛子 1本
カレー粉 大さじ2
豚ひき肉 500g
水 200ml
塩 小さじ2
ライム 適量
[作り方]
1)にんにくと生姜、青唐辛子をみじん切りに、玉ねぎとトマトは粗くみじん切りにする。
2)油を鍋で熱し、みじん切りにしたにんにくと生姜、青唐辛子を加えて香りが出るまで炒める。
3)玉ねぎを加え、水を差しながら(分量外)濃い茶色になるまで炒めて、さらにトマトを加える。
4)水分を飛ばすように炒めたら一旦火を止め、カレー粉を入れて混ぜてなじませる。
5)再び火を点けて豚ひき肉を加え、色が変わるまで炒める。
6)水を200ml加えて煮立たせる。最後に塩で味を調整する。   
7)ライムを飾る。
Point!
塩で味を整えるときに小さじ2で足りない場合は、ちょうど良いと感じるところまで足してOK。辛いのが苦手な人は、青唐辛子をししとうで代用して。

大葉とひよこ豆のまろやか豆乳カレー

大葉のすっきり感と豆乳のなめらかさが相性抜群のカレー。ほくほくのひよこ豆と大葉の清涼感、たっぷりのスパイスでこく深いおいしさを堪能して。ポップなカラーの器に合わせれば、にぎやかで楽しげなテーブルコーディネートが完成!

[材料](5人前)
ひよこ豆 200g
<カレーの素>
玉ねぎ 1/2個
にんにく 1かけ
生姜 1かけ
油 大さじ2
赤唐辛子(鷹の爪) 1本
クミンシード 小さじ1
青唐辛子 1本
トマトピューレ 大さじ3
コリアンダーパウダー 大さじ1
チリパウダー 小さじ1/2
ターメリックパウダー 小さじ1/3
大葉 10枚
水 50ml
塩 小さじ2
豆乳 250ml
[作り方]
<前日に準備>
乾燥のひよこ豆は軽く洗い、一晩ひたひたの水(分量外)につけておく。8時間近く浸けて戻すのが理想なので、前日から準備しておくと◎
<カレーの素>
1)玉ねぎは粗みじん切りに、にんにくと生姜、赤唐辛子、青唐辛子はみじん切りにする。
2)油を熱した鍋に、みじん切りにした赤唐辛子とクミンシードを入れる。
3)クミンシードから気泡が出てジュワジュワと動いてきたら、玉ねぎを入れ、
しんなりしてからにんにく、生姜、みじん切りにした青唐辛子を加えて炒める。
4)玉ねぎが透明になったら、トマトピューレを加え全体に混ぜ合わせるように炒める。
5)火を一旦止め、コリアンダー、チリパウダー、ターメリックを加えよく混ぜれば、カレーの素が完成。
6)ひよこ豆は漬け汁に水(分量外)を足し、ひたひたにしてから茹でる。
7)少し硬さが残るまで茹でたら、カレーの素を入れさらに煮込む。
8)大葉を粗みじんにしてから、水50mlとともにミキサーにかける。煮込んでいる鍋に入れて、塩で味を整える。
9)食べる直前に豆乳を加え、沸騰しないように温めて完成。
Point!
豆乳は煮込みすぎるとダマになってしまうため、食べる直前に加えて温めることが大切!
(左)ルックマメバチ ¥240+TAX
(右)デザートステムグラス ¥500+TAX

素材のおいしさ引き立つクミンキャロットラペ

フレッシュな味わいが魅力のキャロットラペは、カレーに合う代表的なサイドメニュー。クミンシードの粒感をアクセントに、またクミンのエスニックな香りがキャロット全体の味わいをぐっと引き締めます。小さなガラスの器に盛りつけて、にんじんのビビッドな色合いも楽しんで。

[材料](4人前)
にんじん 1本
オリーブオイル 大さじ1
クミンシード 小さじ1/2
レモン汁 小さじ1
塩小さじ 1/2
乾燥パセリ 適量
[作り方]
1)にんじんを千切りにする。
2)フライパンにオリーブオイルを熱し、クミンシードを入れて炒める。
3)香りが出てきたら火を止めて、1)に2)をかける。
4)レモン汁と塩を加え、混ぜ合わせる。
5)仕上げに乾燥パセリを飾りで乗せる。
Point!
パウダーのクミンシードを使うときは、熱さずにレモン汁と同じタイミングで入れてもOK!

夏の極上ドリンク! スイカとヨーグルトのジュース

[材料](4人前)
スイカ 1/8個
ヨーグルト 70g(無糖)
きび砂糖 小さじ1
ミント 3~5枚
[作り方]
1)スイカは、タネを取り除き小さめにカットする。
2)1)とヨーグルト、きび砂糖、ミント2~3枚をミキサーに入れ、混ぜ合わせる。 
3)飾りでミントを添える。 
Point!
加糖ヨーグルトに代えて甘いジュースにしても◎。その場合はきび砂糖を入れずに作りましょう。

新代田駅から徒歩数分。まるで避暑地のような雰囲気の漂う街並みに、阿部さんは「and CURRY」をオープンさせました。毎日通いたいのに…、というファンの声も多いようですが、営業が週に2日なのには理由が。実は阿部さん、料理人という仕事のほかにもWEBデザイナー、そして人事関係の事務仕事もこなすという、3つの顔をもつスーパーキャリアウーマンなのです。「ほかの仕事をしていることが、レシピのアイディアや発信の仕方につながったり、相乗効果があるんですよ」とのこと。キッチンは木曜と日曜日の11時30分〜16時30分(売り切れ次第終了)。オープン前の10時から店頭でウェイティングボードに記帳ができるので、名前を書いたら街をプラプラして待つのも楽しい時間です。

and CURRY 阿部由希奈さん

どんな素材でも受け入れ、スパイスの組み合わせで幾通りもの変化ができる自由な食べ物、カレー。その面白さに魅了され、2014年ごろより活動を開始する。2015年8月から現在まで、自由な発想でオリジナルのスパイスカレーを60種類以上発案。あらゆる場所で活動をする「流しのカレー屋」として、カレーの素晴らしさを表現している。
and CURRY
Instagram @yukinaa.m