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連載

Lifestyle with Professionals.


vol.6

アンドシノワーズ

田中あずささんと園 健さんのインドシナ料理。

クリスマスや忘年会と、ホームパーティーの予定が増えるこの季節。さっと作れて見栄えのするおもてなし料理や、持ち寄りにも重宝する冷めてもおいしい一品は、どれだけレパートリーがあっても役立ちますね。今回の料理家は、サロンでの料理教室などで仏領インドシナ料理を紹介している、「アンドシノワーズ」の田中あずささんと園 健さん。冬でも楽しめる南国料理、4品を教わりました。はじめて出会う味の世界に、歓声が上がるはずです!

  • Photos_Nahoko Morimoto
  • Text_Mari Katsura

インドシナ料理の魅力を伝えるアンドシノワーズのサロン。

仏領インドシナ料理を研究する田中さんと園さん。ふたりのユニット「アンドシノワーズ」は、特に現地のレストランや屋台からは次第に消えつつある市井の家庭料理に注目し、古典的なレシピで作る仏印料理を紹介する料理教室です。「仏印三国で、彼らのオリジナルの食文化が花開いたのは、今から100年ほど前のことです。仏領時代の影響や華僑の定着、そして南国ならではの豊かな環境が、彼らの料理を育みました。また、アジア圏ということもあり、日本人の好みに合う料理もたくさんありますね」。

「アンドシノワーズ」のサロンで使われる食器や家具、調理器具はほぼ、現地から仕入れてきたもの。そのコレクションは思わずため息がが出てしまうほど素敵なものばかり。この場所で過ごしていると、古き良きインドシナの時代にタイムスリップした錯覚に陥ります。

調理器具は素朴な作りのものが多く、例えば包丁だと鉄板を曲げただけの粗野な作りだったり、まな板も、丸太を切り出しただけのものだったり。「包丁は研げばよく切れますし、まな板も丈夫で、使うほどにしなやかな切り口になります。古い市場では今でも、こうした古典的な道具が現役ですが、使っていると勝手がいいのがわかりますね」。

野菜を盛り付けていく「アンドシノワーズ」のお二人。色彩豊かな野菜が並べられていきます。「インドシナで手に入れた、ざるや琺瑯に〈niko and ...〉の器を合わせれば、洗練された印象に演出できますよ」と、田中さん。それではパーティやおもてなしにぴったりの〈niko and ...〉の器とインドシナ料理をお届けします。

ホリデーシーズンのおもてなしレシピ。

ベトナム式蒸し野菜 魚醤と卵のディップ

季節の野菜をざるに盛り、軽く蒸した前菜。粗く潰したゆで卵に魚醤をを混ぜたソースでいただく、ベトナム定番の居酒屋おつまみです。ディップは〈niko and ...〉のターコイズの器に入れて。

【作り方】
1)洗って食べやすく切り分けた旬の根菜や葉野菜を、彩りよくざるに盛り付ける。
2)湯気の立った蒸し器に1を入れ、1~2分蒸す。葉野菜が多い場合は時間を少なめに。
3)粗く潰した半熟卵に魚醤を混ぜたソースを添えて完成。分量は、卵1個に対して魚醤大さじ2~3が目安。
※魚醤はメーカーにより塩味が異なるので適宜調整する。
※2cm厚さの短冊切りにした厚揚げ豆腐を盛り込んでも美味しい。

ベトナム式 甘辛い魚醤ソースのフライドチキン

魚醤と粗糖をソースで和えたフライドチキン。揚げたてはもちろん、和え衣が馴染んだ頃もおいしいので、ホームパーティでの持ち寄りにもぴったり!やみつきになって手が止まらなくなるはず。たっぷりの水菜や香味野菜と合わせて食べるのがおすすめです。「フライドチキンを盛り付けた〈niko and ...〉の器は、仏印の古い陶器のような上品な質感がいいなと思いました。青みがかったグレーが、フレンチ・コロニアルの邸宅の壁のような色合いで素敵です」と、田中さん。ハーブをのせた琺瑯は「アンドシノワーズ」さんの私物。北ベトナムに多いのだとか。

【作り方】(2~3人分)
1)鶏手羽中15本(約400g)は骨と肉の間に切り込みを入れる。塩小さじ1/2、粉唐辛子ひとつまみくらいでマリネして下味を付ける。
2)1に片栗粉大さじ1をまぶし、170℃の油で濃いめのきつね色になるまで揚げる。
3)フライパンに油大さじ2を入れて中火で熱し、みじん切りにしたにんにく1片分を炒める。香りが立ったら砂糖大さじ1、魚醤大さじ1/2を加えてカラメル状の和え衣を作る。
※魚醤はメーカーにより塩味が異なるので適宜調整する。
4)3に2を加え、さっとからめたら粗挽き黒こしょう小さじ1~適量をふる。
5)器に4と水にさらした玉ねぎのスライス適量を盛り付ける。ミントや香菜(パクチー)、ディルや水菜など、好みの香味野菜をたっぷり添えて完成。

ボウル (niko and ... TOKYO限定)

カンボジア式  豚肉と魚の茶碗蒸し

発酵した魚とひき肉を使ったカンボジアの典型的なごはんのおかずを、日本の干物で作りやすくアレンジ。「お米と一緒に食べるのはもちろん、ざく切りにしたキャベツやきゅうりなどの生野菜と一緒に食べるのが現地式」なのだとか。また、スタイリングについてもワンポイントが。「東南アジア料理ではつい、木目や籠など素朴な天然素材を使った食器を選びがちですが、この藍色の器のような、メリハリのある差し色が入ると、洗練されたスタイリングになりますね」。こちらのざるは「アンドシノワーズ」の私物。形が整えられた正円ではなく、歪んでいて味のあるところが気に入っているそうです。

【作り方】(2~3人分)
1)ほぐした魚の干物(さばやあじなど)、小さめのひと口大に切って炒めたなす、豚のひき肉、生卵を各適量、ボウルで混ぜあわせる。
※分量は魚の干物(ほぐした身)100gに対してなす1/2本、豚ひき肉100g、生卵2個を目安に。
2)砂糖小さじ1、塩小さじ1/2、魚醤小さじ2を加え、調味料がなじむまでさらに混ぜる。あればラード大さじ1を加えるとコクが出る。
※魚醤はメーカーにより塩味が異なるので適宜調整する。
3)1を器に盛り分け、湯気の立った蒸し器で20分蒸す。
4)蒸し上がる5分前に卵黄(分量外)を表面に流し入れる。蒸し上がったら唐辛子をあしらう。

ボウル ¥1,400+TAX (niko and ... TOKYO限定)
スプーン ¥300+TAX

カンボジア式 かぼちゃとココナッツの甘いスープ

見ためにもカンボジアの雰囲気が感じられるよう、白い器にバナナの葉をあしらって南国らしさをプラスしたデザートスープ。「白い食器は万能ですが、マンネリにもなりがち。バナナリーフでアレンジするスタイリングをご紹介したいなと思って選びました。厚みのあるボウルは、温かいスープにぴったりなのも良いです。」このスープはシンプルなデザートなので、“精製されていない砂糖”で作ることがポイントなんだそう。「アンドシノワーズ」では、喜界島や種子島ののきび砂糖に、パームシュガーを少々加えてコクを出しているそうです。

【作り方】(2~3人分)
1)タピオカ粒大さじ3をたっぷりの水に浸し、一晩置く。またはたっぷりの湯で30分茹で、ざるにあげる。
2)かぼちゃ200gは皮付きのままひと口大に切り、かぶるくらいの湯で柔らかくなるまで茹でる。
3)2に1のタピオカ粒、ココナッツミルク200g(1/2缶)を加え、砂糖で好みの甘みに味付ける。(砂糖は150g~が目安)仕上げに塩ひとつまみを加える。
4)器に盛り、あればココナッツファイン少々をあしらう。
※3の行程で、あればパンダンリーフの葉を入れて煮込むと香りが良い。

仏印料理・アンドシノワーズ
写真家、料理家の園 健と、コピーライター、料理家の田中あずさによるユニット。旧フランス領インドシナ(ラオス・カンボジア・ベトナム)の古典料理を研究し、失われつつある20世紀の食と、その背景にある意匠や文化人類のありさまを紹介する料理教室を主宰。東京・岩本町にあるサロンでは、試食して学ぶプライベートダイニングと、試作して学ぶ料理レッスンを開催。問い合わせはメール(info@indochinoise.com)まで。
http://indochinoise.com/