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連載

Lifestyle with Professionals.


vol.9

ワタナベマキさんの

やさしい味わいの春野菜スープ

「スープのレシピは無限大」という自然なスタイルの料理が人気の料理家・ワタナベマキさんに、春野菜を使ったやさしい味わいのスープを教わりました。水分をたっぷりと蓄えた空豆、新じゃが、グリーンピース、新玉ねぎなどの春野菜は、火が通りやすいのでスープにぴったり! 「外食では、味付けの濃いイタリアンを食べたりもするので、家ではほっとするやさしい味のものを作るように心がけているんです。」というワタナベさん。春野菜をスープで楽しむ、おいしくて軽やかなスープを召し上がれ!

  • Photos_Nahoko Morimoto
  • Text_Mari Katsura

“好き”が詰まった、インテリアの空間づくりとモノ。

色調や素材感のほどよい統一感が、シンプルで落ち着くキッチンのインテリア。オーダーメイドで作られたウォルナットの棚には、ワタナベさんが大好きな壺や、青森の根曲竹のりんごかご、辻和美さんのガラスの器など、こだわりのあるものが置かれています。仕事で大量に料理を作ったときに、仮置きスペースとしても使用しているのだとか。見せる収納も彼女らしさ溢れるスタイルです。

アンティークの棚に入っているのは、お酒好きなワタナベさんが集めるグラスコレクション。カジュアルな日常使いのグラスや作家もののグラスなどが並んでいます。観葉植物が入ったインパクトのある壺や白磁が、インテリアのスパイスに。

「壺はかわいくて、気づくと買ってしまう(笑)」というワタナベさん。お気に入りの壺には、毎年漬けている梅干しや味噌、さまざまな産地の塩などが保存されています。日本のものから、台湾などの旅先で買ったものまで、多国籍の壺コレクションで棚を華やかに飾っています。

海外で見つけた〈STAUB(ストウブ)〉と、蚤の市で出合った銅の鍋。深さのあるバーミキサーが使いやすいので、ポタージュ作りにも便利なんだそうです。料理家の愛用品は才色兼備で、お手本にしたくなる道具がたくさんあります。今回は、この鍋を使用して作ったワタナベマキさんイチ押しの春野菜たっぷりのスープレシピをご紹介します!

人参とキャベツの塩バタースープ

春の旬を集めた新キャベツ、人参、あさりに、あさりからの出汁も加えた深い味わいのスープ。和テイストのスープマグは、主食のスープにうってつけ。マカロニや麺などを加えて、ひとつのメインメニューにするのもおすすめです。

[材料](スープマグ約1杯分)
人参 1/2本
春キャベツ 葉4枚
新玉ねぎ 1/2個
白ワイン 50ml
水 400ml
あさりのむき身 70g
塩 小さじ1/4
バター 8g
オリーブオイル 小さじ1
クレソン 1束
[作り方]
1)人参、キャベツは千切りにし、新玉ねぎは薄切りにする。
2)鍋に1と、白ワイン、水を加え中火にかけひと煮立ちさせ、弱火で約1分煮る。
3)あさりのむき身を加えてさらに3分煮て、塩、バター、オリーブオイルを加えて味を整える。
4)火を止め、ざく切りにしたクレソンを加える。

蕎麦の実とかぶのクミンスープ

「みずみずしい春のカブはすぐに火が通るので、スープに向いています。たくさん作っておいて、次の日はカレー粉を加えるなど、風味を変えて楽しむのもいいんですよ」と、ワタナベさん。食感のいい蕎麦の実を主役にしたスープは、ゲランドの “フルール・ド・セル”(大粒の天日塩)で味を整えるのもワタナベさん流。広い口のスープマグは、大ぶりに切った具材がたくさん入るので使い勝手がいいんだそう。

[材料](スープマグ約1杯分)
蕎麦の実 大さじ5
水 400ml
かぶ(皮付き) 2個
玉ねぎ 1/2個
オリーブオイル 小さじ2
クミンシード 小さじ1
にんにく(潰す) 1かけ
白ワイン 50ml
塩 小さじ1/2
香菜 4本
[作り方]
1)蕎麦の実は鍋に入れ、かぶるくらいの水を加えて中火にかける。
2)皮付きのかぶと玉ねぎを1.5cm角に切る。
3)1とは別の鍋に、オリーブオイル、クミンシード、にんにくをいれて中火にかけて、香りが付いたら2を加えてさっと炒める。
4)白ワイン、残りの水を加えてひと煮立ちさせアクをとる。弱火にして約6分煮る。
5)1を加えてさらに5分煮て、塩で味を調えて、ざく切りにした香菜をのせる。

ミニトマトとグリーンピースのレモンスープ

レモンの酸味がさわやかな食欲をそそるスープは、グリーンピース、ミニトマトなど鮮やかな色合いの具が素焼きのマグと相性抜群。レモンの皮は長時間火にかけると苦味が出るので、仕上げに加えるといいそうです。保温マグに移し替えればピクニックやランチにも重宝します。

[材料](マグカップ約2杯分)
ミニトマト(赤、黄、緑など) 10個
新玉ねぎ 1/2個
白ワイン 50ml
水 350ml
グリンピース(むき身) 60g
レモン汁 大さじ1
塩 小さじ1/2
胡椒 少々
オリーブオイル 少々
レモンスライス 2枚
粗挽き黒こしょう 少々
[作り方]
1)ミニトマトはヘタをとり2等分に切る。新玉ねぎは1cm角に切る。
2)鍋に1、白ワイン、水を加えて中火にかける。ひと煮立ちさせたら弱火で約6分煮る。
3)グリーンピースを加えてさらに5分煮る。レモン汁、塩、胡椒、オリーブオイルを加えて味を整える。レモンスライスを入れて、粗挽き黒こしょうをふる。

そら豆とフレッシュヨーグルトのポタージュスープ

〈niko and ...〉のロゴが映える、旬のそら豆と新じゃが、豆乳で作る春らしいポタージュスープ。「空豆の薄緑色と、マグの茶色が合いますね。ポタージュはマグから直接飲めるので、量もたっぷり入るこの形がぴったりかなと思いました」。

[材料](マグカップ約1杯分)
そら豆 10本
新じゃがいも 4個
新玉ねぎ 1/2個
ヨーグルト 大さじ4
※ざるにあげて、水切りをしておく。
白ワイン 50ml
水 150ml
豆乳 200ml
塩 小さじ1/3
粗挽き黒胡椒 少々
オリーブオイル 小さじ2
[作り方]

1)そら豆は皮と薄皮をむく。新じゃがいもは皮をむき2cm角に切る。
2)新玉ねぎはみじん切りにする。
3)鍋を中火で熱し、1、2をいれ玉ねぎが透き通るまで焦がさないように炒める。
4)白ワイン、水を加えひと煮立ちさせアクをとり、弱火にし蓋をして約8分煮る。
5)豆乳を加えてハンドミキサーなどで滑らかになるまで撹拌し、再度煮立つ直前まで弱火で温め、塩こしょうを加える。
6) 水切りしたヨーグルトを最後に添えて完成。


今回のスープはすべて昆布出汁をベースに、ほかは野菜からの出汁と塩だけというシンプルなもの。昆布出汁は、前の晩から水に昆布を浸し、火にかけフツフツしたら取り出しておくだけ。ワタナベさんの著書『瀬戸内「やまくに」のいりこで毎日おかず』で紹介された、力強いカツオ出汁とはまた違ったいりこのやさしい出汁も重宝するそうです。「日本人なので、いりこや昆布出汁はやさしく、素材そのものの出汁もうまく使って、余計なことをしない料理が自然と増えましたね」と言います。

料理家・ワタナベマキさん
グラフィックデザイナーを経て、料理家に。季節の食材を活かしたていねいなレシピをTV、雑誌等で紹介。旅好きで、現地の料理などを作りやすくレシピにし提供したり、小学5年生の母として子供の体づくりを考えてレシピなども考案。近著に『アジアのごはん』(主婦と生活社)、『私の好きな煮込み料理』(家の光協会)などがある。