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連載

Lifestyle with Professionals.


vol.15

写真も旅も、マイルールで。
フォトグラファー・濱田晋がメキシコの旅で持っていくもの。

“旅の持ち物”でその人の旅のストーリーが分かるのが旅アイテムのおもしろいところ。今回は、ストリートカルチャーや旅で出逢ったヒト・モノ・コトをインスピレーションに、ライフワークとしてZINEを制作しているフォトグラファーの濱田晋さんに、〈niko and ...〉の数あるアイテムのなかから、私物と一緒に旅先へ持っていきたいものを選んでもらいました。

  • Photo_Hiroyo Kai
  • Text_Kana Yokota
  • Illust_Kahoko Sodeyama

フォトグラファー
濱田晋
1987年兵庫県生まれ。フォトグラファー。雑誌やWEBメディア、広告などを中心に活動。写真集『それから and then』、『Practice of thinking 思考の練習』がある。今年10月に出版した作品集『Looking at different things / Doing the same thing』は、これまで撮りためてきた写真に加えて、ドローイングや立体作品をまとめたもの。20歳から作り続けているZINE『CHILL!』は現在は19号目に。
shinhamada.com

あふれたものはトートバッグに。シンプル & 身軽が旅のマイルール。

写真部だった学生時代に、暗室で現像作業の楽しさから写真の世界にのめり込んでいったと語る濱田さん。目に留まったものを感覚的に捉え、1冊のZINEとして残すという作業を長年ライフワークとされています。そんな濱田さんの旅支度は、カメラ機材とコミュニケーションツールとしてZINEを持って行くほかは最低限のアイテムしか持っていかないそう。「できることなら手ぶらがベスト。僕はネイビーが好きなので、Tシャツ、ジャケット、靴、すべてネイビーのコーディネートで過ごしているほどシンプルなのが好きです。旅スタイルもシンプルで、目的地を決めて行くというよりは友達の紹介や現地を歩いて気になった場所に滞在することが多いですね。その方が結果、おもしろい人や場所に出会えるんですよ」

「僕は20歳の頃からZINEを作っています。この『CHILL!』は相方と2人で作っているものです。自分の名刺代わりというか、旅先でコミュニケーションをとるときに役立ってくれますね。自分が何者かを言葉で説明するよりも具体的に相手に伝わるし、相手もステッカーを作っていたりすると、それと交換したりできるので。なので、旅には必ず持っていきます。このノートはZINEの構成や仕事のレイアウトを考えるためにいつも持っているものです。きちんと事前に構成を考えてから制作したいんですよね」

「僕は普段からカメラ機材をバックパックに入れているので、旅に行く時もその中にアイテムを入れて持っていきます。あふれたものはトートバッグへ。だから数も結構持ってます。このトートは、〈IDEE(イデー)〉で購入しました。監修は〈mina perhonen(ミナペルホネン)〉皆川さん。ハギレや端材等でアイテムを作る〈POOL(プール)〉というブランドのもので、お気に入りです。ストラップは鍵やちょっとしたものをなくさないためにあると便利です。軽量のポーチやサコッシュもいくつか持っていきます」

「写真を撮るときに邪魔になるので、帽子はあまりかぶらないのですが、旅先には必ず持って行くようにしています。これはツバ部分が長めなので日よけにちょうどいいですね。この靴下は、10足セットで購入して、毎日のように履いている僕の定番アイテム。下着など身につけるものは、気に入ったものをまとめ買いすることが多いです。〈NUMERALS(ヌメラルズ)〉のブルゾンは軽量で収納ポーチ付きなので旅行に最適!」

「日常から本を読むわけではないのですが、飛行機などの移動中にぼーっとするのが得意ではないので、必ず数冊は持って行くようにしています。手塚治虫さんの漫画や、短編集を選んで持っていくことが多いですね」

「一切スキンケアをしないタイプなのですが、この間仕事でご一緒したヘアメイクさんからいただいた〈osaji(おさじ)〉のボディオイルは、気に入って使っています。すごくリフレッシュできる香りなんです。機内や海外だといつもより乾燥しやすいので、リップクリームやボディオイルなどでちゃんとケアしないとなって最近思い始めました」

人々の生きるエネルギーを肌で感じたメキシコの旅。

「2016年夏、雑誌『anna magazine』に挟み込むZINE制作のために初めて訪れたメキシコシティ。イラストレーターの先輩とともに、特に観光地を巡ることなく、街を歩きながら撮影したんだそうです。「すごく治安が悪いと聞いていたのですが、通りにホームレスがたむろしているかと思えば、一歩違うブロックに入るとスーツを着た会社員が颯爽と行き交うオフィス街だったり…。多様な人種と格差が混在するカオスな街でした」

at メキシコシティストリート

「スケートカルチャーに魅了され続け、スケーターを被写体にしたZINEもこれまで製作してきました。メキシコでも宿に移動する途中に見つけたスケートパークで撮影をさせてもらいました。ローカルの学生風の子達だったのですが、『ビールをおごってくれたら撮っていいよ!』というノリで最高でしたね。」

at メキシコシティの街並み

「なんてことはない場所なのですが、THEメキシコ! なカラフルな街並みはやっぱり印象的でしたね。壁が全部真っ青で、写真に撮ると合成したかのようなビジュアルに見える。メキシコの街がカラフルなのは、人々に活力を沸かせるためなのだそうです。鮮やかな原色が目に飛び込んでくると確かに元気が出ますよね」

at レストラン

「とにかく毎日食事はタコスばっかりでした。ほかに何食べているんだろうってくらいみんなが食べていましたね(笑)。いろいろトッピングできるのですが、牛タンをカットしたタコスは美味しかったです。さすがに最終日が近づくとほかのものが食べたくてパスタを頼んでみたらブニュブニュの麺で…(笑)。結果、やっぱりタコスだなと」

at ビールスタンド

「ビールを入れたコップのふちに塩とチリパウダーがついているのですが、これがすごく辛かった! 辛いからビールで流し込んでいると結局たくさん飲んじゃいましたね(笑)。あと、メスカルというメキシコ特産のお酒をお土産にいただいたのですが、うっかり手荷物に入れたままにしていて、メキシコ人の係の人は没収しながらもニヤリと嬉しそうでした。日本で味わいたかったです…。」

at マーケット

「僕の泊まったところは、日本人やアジア人が多く泊まっているホテルだったんですが、滞在中は街でまったく見かけませんでしたね。ホテルの近くには、屋台が立ち並ぶマーケットがあって、小さい子どもがタコス屋でタコスを売っていたりしていました」

at ターミナル

「メキシコは貧富の差が激しくて、ホームレスの姿も目立ちましたね。空港からシティに出るまで、危険だと言われていた電車に乗ってしまったために、一緒に行った先輩は早速携帯を盗まれてしまって。旅のスタートから街の治安の悪さを改めて認識しました」

at サンフェルナンド教会

「僕らが泊まっていた宿の前にあった教会なのですが、最終日に初めて中に入ってみたんです。そこにはホームレスや娼婦、老人や子どもも、いろんな人がいました。一歩外に出れば危険な場所もあるけど、ここはすべての人を受け入れる場所なんです。メキシコという街の縮図のような気もして、とても印象的でした」