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ニコアンド プレス
SUZUKI
ニコアンドで活躍する個性豊かなスタッフたちが発信するダイアリー企画。日常での発見から、旬な情報、趣味や仕事のお話まで。人気スタッフたちの今の気分をダイレクトにお届けします!
わたしが書きました!
sakana
ニコアンド 海外VMDディレクター
ニコアンド歴は17年。ブランド立ち上げから携わっています。今はニコアンドのアジアの店舗を中心にお店の売り場を作りに行ったり、教えたり。アジア各国の旬なスポットなども絡めながら気楽にのんびりお伝えしていきます。
こんにちは。魚住です。
今回で最後のブログになります。
最終話で何を書こうかと思いましたが、最後はVMDらしく「絵と売場」について書くことにしました。
海外でVMDをするにあたって自分が頭でイメージしていることを平面図ではなく立体的に見える「絵」で描き起こしておくことで曖昧なニュアンスを現地スタッフや工事のおじさん、商品取引先などに話をスムーズに進めて売場を作ってきたという経験を元に、過去の写真にはなりますがいくつかブログに綴っておこうと思います。
一つ目は、お店の中に家具シーンのブースを展開した時のイメージ図です。
黒い鉄格子のガラス窓と木製の壁、ガラス越しには庭のように植栽が見える。
そして、部屋の中にはニコアンドファニチャーを使った生活シーンを演出。
といったイメージを描き、業者さんと打ち合わせて作った時のイメージと実際に出来上がった売場の写真です。
鉄格子の色、木壁の場所高さ、素材、厚みなどの設定。これで全てが決まる重要なポイントです。事前打合せはしていても実際に家具を置き、陳列のイメージをし、壁位置の確定。そこが決まれば家具や商品の配置はバスバスとハマっていくのです。
次は、タイのフェイクグリーン屋さんにシンボルツリーの製作を依頼した時のイメージ図です。
これはフェイクグリーンや木材の事前の素材集めがキモになるのですが、やはりどれくらいのサイズ感とボリュームをこちらが考えているかをできるだけわかりやすくイメージ図として細かく描いておくかでミスが軽減されます。各パーツ材料を事前にチェックし、それぞれの量を確認。ほぼこの事前準備で決まるのですが、実際施工当日には材料の確認をして「イケる」か「危うい」かはなんとなく分かります。危うい部分は即座に修正、それでもトラブルは付き物ではありますが、あとは業者のおじさんたちがイメージとズレたことをしないように監修。細かい部分はこちらで手を加えて調整するという流れです。
これは、上海で店舗の中に商品陳列用にトラックを入れ込んだ時のイメージ図です。
トラックのサイズ感と店舗内での場所のイメージ。そして改造したトラック内の棚の施工イメージ。
事前に制作工場でお客さんの手の取りやすさなどをイメージして寸法や取付位置の指示をしたり木材の素材選びを選定したり、この事前の打ち合わせでほぼ「キマリ」ます。
施工当日はお店の中でポイントになる場所に屈強な工事のおじさん達にトラックを絶妙な向きで配置してもらってほぼ終了。事前の準備でのイメージがズレていると施工当日はどう頑張っても「キマらない」といった事故はゼロではないので施工当日もドキドキです。
次は、お店の見え方をガラッと変える為、マス目の陳列用什器を制作しようと描いたイメージ図です。
はじめはラフでいくつかのやぐら什器を使ったイメージ図を描いたのですが、これでは商品の陳列が思うようにできないと言うことで、マス型のグリッド什器のイメージを描いて業者さんとサイズ感等々の打ち合わせをします。打ち合わせをしながら陳列する商品をイメージ。
方向性が決まればこのイメージ図を商品企画バイヤーにも共有し、各商品メーカーさんとの企画商品の打ち合わせにも使ってもらいます。
施工什器、商品企画の事前の準備が整えば、あとはVMD陳列作業当日、さらに素敵になるように陳列装飾で売場を完成させていきます。
お店に植物の演出のイメージ図。グリーン屋さんとの打合せはこちらのイメージもありますが、生きた植物を展示する分、違う角度のアドバイスもくれます。なので、全体のイメージと使って欲しい植物のイメージなどある程度のところまでで伝えあとはグリーン屋さんと現場で調整。
お店の入口から木が生い茂り、店内に入ると自然の中に什器が置かれたイメージで、リアルとフェイクを織り交ぜて全体のバランスを取ります。
様々な形のアンティーク什器。味のあるテーブルやシェルフ。これをどう配置して、何を陳列するかのイメージ図。このようなイメージを描いておくと現地のスタッフたちもスムーズに動きます。素材、色、形の違うアンティークをどのように空間の中に馴染ませ、まとめ上げていくかはVMDの腕の見せ所です。あるものを使って違う見え方に。
タイのお店で街角に並ぶ屋台を導入。陳列用にマイナーチェンジ。屋台テーブルや椅子を置いて街の屋台の中で買い物をするようなイメージに。
事前の準備は、やはりサイズ感と素材が大切。制作する什器のサイズや数量を確定していきます。展開する商品の情報と照らし合わせて空間の仕上がりをイメージし、現地スタッフも同じ目線になるように絵を描いておきます。
クリスマスをギフトボックスでいっぱいに。ということで、今回こんな売場にするよ!っていうことを現地スタッフに言葉では伝えやすい内容ではあるけども捉え方に違いがでるので、やはりイメージ図が大切です。どれくらいの数量でどんな色で形違いのバランス感など、どう装飾するかよりも前に事前に何を準備しないといけないかの方が大切で、ひとつゴールの絵があるとスタッフも考えて動いてくれるので助かります。
普段はレストランの通常席として使われていた場所を大自然の中で食事をしている演出にしたいと考えた時のイメージ図です。グリーン屋さんとの打合せでボリューム感と空間の使い方の擦り合わせの中で仕上がったレストラン席。平面図より絵があると打合せの速度と精度があがり活躍します。
同じ什器でも色を変えることで見え方が変わる。全体のイメージは持つものの、色を塗ってしまうと使い回しができないので、ブルーのシート貼りでイメージを変えます。下段はレンガ風のイメージで。AIデータがあればできますと業者に言われたのですが、無かったのでココは手書きで筆書きしました。
「絵と売場」昔から売場の説明は絵で描くタイプだったのですが、文明の力、iPadの便利さで海外でも的確にイメージを伝え売場を作ることができました。
頭の中のイメージをどう伝えるか。手法はさまざま。「人を楽しませる」「喜ばせる」「驚かせる」= ワクワクさせる。絵を描くことで売場が生えてきて、イメージが沸き、そのワクワクな気持ちを「絵」から伝え、「売場」をつくるが僕なりのやり方です。
とこんな感じの最後のブログとなりましたが海外VMD担当としてやっていたことの一部をお伝えして終わりにしたいと思います。
それでは最後まで読んで頂きありがとうございました!!ではでは〜。
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